ECOM(概要)

ECOMは、目視点検の簡便さで、長期間にわたりアンカーと斜面を維持管理できる経済的な計測システムです。

従来の維持管理の課題

  1.  地表部分の目視判定が主で、緊張力に異常が生じていても、健全と判断されることがある。
  2.  緊張力計測は、高コストになるケースが多い。
  3.  緊張力を計測するだけでは、変状原因を特定することが難しい。


ECOMとは(ECOMの特徴)

  • E asily C ontrolled M aintenance の略。
  • 地中伸縮計の仕組みをアンカーに応用。
  • 3本の計測ワイヤーの変位により、斜面の動きを観測できる。
  • 残存引張り力変化とその原因を把握できる。


ECOMの構造

計測ワイヤーの設置位置は、下図のとおりである。

a. アンカー体より孔底側の余掘部に設置し、不動点として、全ての観測の基準点となる。
b. アンカー体の先端に設置し、アンカー全長の伸縮を観測する。
c. 自由長部に設置し、反力体の沈下等を計測する。

 

ECOMの変状例

1.定着時(変状なし)

定着時に、各計測ワイヤーの指標コマを0点にセットする。その後の計測で変化がなければ、定着以降、変状が発生していないと判定できる。

 

2.アンカー体が引抜けた場合

アンカーが引き抜けるとb点が地上側に移動する。そのため、計測ワイヤーbに縮みの変位が現れる。

 

3.反力体が沈下した場合

反力体が沈下すると頭部と各測点の距離が縮む。そのため、計測ワイヤーが引き出され、すべての計測ワイヤーに縮みの変位が現れる。

 

4.地すべりや崩壊が発生した場合

地すべり等が発生すると計測ワイヤーaとbが引き込まれる。そのため、計測ワイヤーaとbに同量の伸びの変位が現れる。

 

ECOMの変状原因判定フローチャート

 

ECOMでは、観測結果をもとに上記のフローチャートで変状原因を判定することができる。緊張力計測だけでは、このように変状原因を判定することは困難。

 

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